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MONTHLY ARCHIVE : 2004.12

12.24,2004 CATEGORY: 映話

レディ・ジョーカー -ura-

ぼくが言いたいことはすでに書いたつもりなのだけれど、
念のため補足というカタチで少し付け足しておく。
そのため、本編の内容に積極的に触れていくかもしれない。
念のためついでに言っておくと、
これは個人へ向けられたものではなく全体へ向けられた文章だ。
言葉はそのつど意味を変容させていく生き物。
ここに書かれた文章には、それに伴う意味がある。
   
今回は、想像というのが1つのキーワードとなっている。
これは今さっき考えたことなのだけれど、
この物語に限っては想像というものは存在しないのではないか。
もちろん、そこには想像が存在し、人々は確かに想像するのだけれど。
与えられた情報を並べる。
それらを適切な位置に当てはめる。計算。
導き出された答え。それを理解と言う。
この点において、ぼくは否定したことは一度もない。
この映画は「ただ、事件が起こった」ということに関しては描き切っている。
   
それだけだ。
その事件を理解出来ないという人が想像力不足だとは思わない。
必要なピースを拾い忘れた、気付かなかったということもありうる。
劇場映画は好き勝手にストップをかけられない。
予想される答えを受け入れられなくて、理解出来ない、ということもあるだろう。
そのため想像力不足と切り捨てることは安易な言動であり、
また情報が全てそろっていながら理解出来ないと言う人間には、
「お前は頭が悪い」と表現することと同義になってしまう。
こうなっては映画の良し悪しを評するどころの話ではない。
ぼくは「お前は頭が悪い」と指差す人達が嫌いだ。
   
映画の評価は、観る人々の数だけ存在する。細かく分ければ。
ぼくが悪い、とした映画を好む人は絶対にいる。
そうでなければマーケットが成り立たない。
だから、良かった、とする人を斬りつけるようなマネはしない。
狭い視点は損をする。
    
映画の話をしよう。
演出については何も言わない。
映画そのままの情報から不足していると思われるものをあげる。

犯罪動機。
必要なピースは置かれていると思う。
アンちゃんを見て育ち、アンちゃんを看取り、清三はビール会社の看板を見上げた。
それら周辺に関わる情報。
犯罪へのスイッチは、静かに押される。
そのために名前を借りた。
   
「レディ・ジョーカー」
   
レディの抱えた問題。ジョーカーの意味。
情報は十分だ。
ただ、そもそもの設定は分からずじまい。
分からなくとも十分なのだけれど、気になる気持ちは嘘の付けないところでもある。
レディは何故「レディ」なのか。
   
淡々と映画は進む。
自殺者、合田、半田の行動。
理解されるための情報はあったと思う。
そして、映画は幕を閉じる。
残る疑問は1つだ。
   
物井清三は事件に直接関わったのかどうか。
   
映画から、犯行を画策したのは物井清三だと分かる。
しかし1度たりとも彼の犯行シーンは画として見られなかった。
そのために、ぼくは映画を認められなかったのかもしれない。
もしくは、これこそが「想像」する部分なのかもしれない。
    
意図的な演出として考える。
清三をアクティブに動かさないことで得られる重厚感。
それは控えめな強調なのかもしれない。
   
「あんたらには、わかりやしないよ」
  
静かな怒り。
その怒りに向けられた3本のビール。
事件は終わり、レディと物井は雪を見上げる。
ケーキ。レディが笑った。終。
    
この映画がどういった映画かは理解しているつもりだ。
その上で評価を下した。
良いとする人間。悪いとする人間がいるだろう。
たまたま、ぼくは悪いとする人間になった。
ぼくが「レディ・ジョーカー」で言い残したことは、もうない。 read more
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12.24,2004 CATEGORY: 最近、思うこと

最近、思うこと

小曽根真trio「Dear Oscar」

何かJazzを聴きたいと思ったら、とりあえずかける一枚。
アルバムの完成度としては「So Many Colors」が一番だと思っているけれど、何でかなぁ。
きっと、小曽根真の音楽だー、とか関係なしに、
ただJazzが聴きたいからこのCDになってしまうのだと思う。
冬とJazzは相性が良い。
   
このニュースに軽い衝撃を受けた。
5万ドル。500万円。
飼主の受け止め方次第だけれど、
同種の別ネコを選ばなかった時点でそれは決まっているのかもしれない。
命は舞い戻る。500万円で。
科学は貪欲なれ。法は人間を止められない。
法で世界が救えるのなら戦争は起こらない。
人のクローンは成否を別に、チャレンジはすでに行われていると思う。
ぼくが科学者なら、純粋に興味で突っ走るはずだ。
そうでなければ科学者ではない。
倫理なんてつまらないものは、些細な障壁に過ぎないのだ。
自分のクローンとの対峙を夢見る科学者。
あぁ、PTAに怒られちゃう。
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しっかり働いてるの?
ニコニコ今年の冬は暖かいだとか、
猛暑の残暑だとか遅い紅葉がキレイねウフフだとか、している場合じゃないでしょう。
気象予報士はもっと伝えるべきことがあるはずだ。
温暖化は確実に進んでいる。
アメリカを何とかしろ。
正論が行えなくとも、言えるメディアであるべきだ。
あの国は映画「デイ・アフター・トゥモロー」にすら情報規制をした。
本当に温暖化の問題は深刻なのだ。
気象はデータだ。
スポンサーへの配慮が少なくすむところなのだから、恐れず声をあげて伝えてください。
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その先に何があるのか?
父さんがレベル99を目指すと意気込んでいる。
その行為はシュールだ。実に。
何が楽しくてがんばるのか、ぼくには理解出来ない。
カジノでひたすらスロットを回す。
洗礼されたレベル上げを黙々とこなす。
背景にあるのは仏教大国?
……まさか。
カジノで7万枚を稼ぎ、
はぐれメタルでレベル上げにいそしんだぼくが言えた義理ではないのだけれど。
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今年の劇場映画は「ベルヴィル・ランデブー」が最後になると思う。
「レディ・ジョーカー」で終わらせたくなかったから、命削って観てきたけれど、
ベルヴィルがハズレじゃなくて良かった。
20041224184342.jpg
良かった良かった。
   
天皇の存在理由が分からない。
盛り上がっているように見せかけるメディアが分からない。
皇族は被害者なのだと思う。
やりたいことも出来ない。宿命。
いいよ、もう。やらなくて。
やりたいというなら女帝でも何でも、どうぞカタチ作ってください。
女帝がどうのもめるのは政権が天皇にあった時代。
別に今の時代なら、問題にもならないことなのだけれど。
でもなぁ。
辻元清美は潰されたよなぁ。
   
野球界はまだまだ。
岩隈問題は世間に恥を晒しているだけ、というのが分からないのだろうか。
光あるところに影あり。
前向きに、影あるところに光あり、とでも考えておこうか。
考えたってこの寒さはどうにもならないのだけれど。
震えて凍えて、本日帰結。

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